低用量ピルを飲んでいる人はアフターピルを使ってもいいのかな？
低用量ピルをアフターピルの代わりとして使えるのかな？
低用量ピルとアフターピルの詳しい違いが知りたい！
普段低用量ピルを服用している、これから服用を始めようとしている方は、ピルに関してこのような疑問を持つこともあるでしょう。
アフターピルと低用量ピルは避妊目的に服用されますが、それぞれ使用方法や効果が異なるため、正しく理解し取り入れることが大切です。
この記事では、低用量ピルとアフターピルの併用や違いについて解説します。
併用する際の注意点についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
アフターピルと低用量ピルは併用できる？
結論からお伝えすると、アフターピルは普段低用量ピルを飲んでいる方でも使用できます。
ピルをうっかり飲み忘れてしまったなど、避妊効果について不安な場合にアフターピルを服用することは、有効な方法です。
併用した方がいいケース、それぞれのピルにどのような効果や特徴があるのかを解説します。
アフターピルと低用量ピルの違い
2種類とも避妊のために服用されるものですが、飲み方や効果が異なります。
それぞれの違いや特徴を下記の表にまとめましたので、参考にしてください。
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低用量ピル |
アフターピル |
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服用方法 |
服用は毎日、1回1錠 |
避妊失敗時にのみ服用 |
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避妊の 仕組み |
排卵を抑制 着床を防ぐ 精子の侵入を阻害 |
避妊の抑制 着床を阻害 |
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効果 |
正しい服用方法で99.7％の避妊効果 生理不順、PMS症状の緩和 |
性行為後72時間以内の服用で約95％の避妊効果 72時間経過後も120時間以内であれば高い避妊効果が望める |
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副作用 |
吐き気や頭痛 不正出血 むくみ 眠気 乳房の張りなど ※2～3か月以内で治まりやすい |
月経周期の乱れ 吐き気や頭痛 不正出血 下腹部痛など ※24時間以内で治まりやすい |
避妊に失敗した性行為後に服用するのがアフターピル、継続的な避妊効果を求める場合は低用量ピルと覚えておくといいでしょう。
併用して服用した方がいいとき
低用量ピルを飲んでいる方が、アフターピルの使用が必要になるケースは以下のとおりです。
- ピルを飲み忘れた場合
低用量ピルで確実に避妊効果を得るためには、毎日飲み続けることが大切です。
飲み忘れる日が多くなるほどホルモンバランスが乱れやすくなるため、避妊効果が薄れてしまいます。
飲み忘れが1日程度であれば避妊効果に大きな影響はありませんが、同じ周期ですでに飲み忘れがあったり、2錠以上連続で飲み忘れが続いた場合には、アフターピルを服用しましょう。
- 避妊に失敗した、性行為のときに避妊をしなかった場合
低用量ピルによる避妊効果は非常に高いですが、99.7％となっているため妊娠する可能性は0％ではありません。
そのため避妊をしなかったり、避妊に失敗した場合はアフターピルを服用する必要があります。
アフターピルの代用として低用量ピルは使えない
2種類とも避妊のために使用されますが、低用量ピルはアフターピルの代用として使用できません。
避妊効果を得るための飲み方や、薬に含まれるホルモンの量に違いがあるためです。
低用量ピルは副作用をなるべく抑え、継続して飲めるよう1錠あたりのホルモン量を少なくしているため、緊急時用として作られていません。
そのため、毎日飲むことで効果が得られる低用量ピルをアフターピルの代わりとして服用しても、緊急時の避妊対策はできないので、避妊に失敗した場合はアフターピルを服用するようにしましょう。
アフターピルと低用量ピルを併用した際の注意点
アフターピルと低用量ピルを併用する場合のリスクはほとんどありませんが、いくつか注意点があります。
ここからは、服用を再開する際に気を付けるべきポイントを2つご紹介します。
- 低用量ピルを再開するタイミング
- ピルの服用状況を記録しておく
1つずつ見ていきましょう。
低用量ピルを再開するタイミング
すでに低用量ピルを飲んでいる方も、これから飲み始めようとしている方も緊急避妊薬で対策を行った翌日から、服用を再開または開始することに問題はありません。
低用量ピルの服用を開始してから避妊効果を得られるまでには最低7日間必要なため、避妊対策を怠らないよう注意しましょう。
ピルの服用状況を記録しておく
服用を再開する場合は、直近でアフターピルを使用した日と、低用量ピルを最後に服用した日をしっかりと記録しておくことが重要です。
最終の服用日を正確に把握しておくことで服用を再開する日の参考になるため、診察時に困ることのないようメモやアプリに記録しておきましょう。
まとめ｜アフターピルと低用量ピルの効果を理解して正しく服用しよう！
いつも低用量ピルを飲んでいる方でも、緊急時は問題なくアフターピルを使用できます。
2種類とも同じ避妊効果を期待できるピルですが、効果や飲み方が異なるため代用は不可能です。
緊急時の一時的な対処法としてはアフターピルが、継続的な避妊効果を求める場合は低用量ピルが適しています。
また、低用量ピルを常用している方が緊急避妊薬を使用した場合、その後ピルの服用を再開するタイミングや状況を記録し、管理することが大切です。
それぞれの効果や使用方法を理解したうえで、正しく服用しましょう。
本記事は、日本形成外科学会、日本美容外科学会（JSAS及びJSAPS）所属のアモーレクリニック院長鈴木秀明医師の監修のもと、内容の正確性や信頼性を確認しています。
